ギックリ腰について

1. ギックリ腰とは?

ギックリ腰(急性腰痛症)は、急に発生する強い腰の痛みを指します。

主に筋肉や靭帯、椎間関節などの腰部の組織に急激な負荷がかかることで発症し、日常生活や仕事に大きな支障をきたします。

2. ギックリ腰の発生原因

ギックリ腰は、以下のような要因によって引き起こされることが多いです。

① 急激な動作による負荷

• 重い物を持ち上げるときに腰を曲げた状態で無理に力を入れる

• 急に振り向いたり、腰をひねる動作を行う

• くしゃみや咳をした際の衝撃

② 筋力の低下や柔軟性の不足

• 腰や腹筋の筋力が低下していると、腰椎への負担が増加

• 体が硬くなり、適切に衝撃を吸収できない

③ 長時間の同じ姿勢

• デスクワークや長時間の運転などで同じ姿勢が続くと、血流が悪化し筋肉が硬くなる

• 姿勢の悪さが腰に負担をかける

④ 椎間板や関節へのダメージ

• 加齢による椎間板の変性(椎間板ヘルニア、腰椎分離症、脊柱管狭窄症などの要因)

• 長年の腰への負担が蓄積し、突然の動作で痛みが発生

⑤ 冷えやストレス

• 冷えにより筋肉が緊張しやすくなり、動作時の負担が増加

• ストレスが溜まると筋肉が緊張し、血行が悪くなりやすい

3. ギックリ腰の予防方法

ギックリ腰を防ぐためには、日常的なケアが重要です。

以下のポイントを意識しましょう。

① 正しい姿勢を保つ

• 座るとき: 椅子に深く座り、背筋を伸ばし、腰に負担をかけない姿勢を意識

• 立つとき: 背筋を伸ばし、腰を反らせすぎず、均等に体重を分散させる

• 物を持ち上げるとき: 腰だけでなく膝を曲げ、足の力を使って持ち上げる

② 筋力を強化する

• 腹筋・背筋のトレーニング: 体幹を鍛えることで、腰椎の安定性が向上する

• ストレッチ: 特にハムストリングス(太ももの裏)、股関節周り、背中の柔軟性を高める

③ 体を冷やさない

• 冷房の効いた部屋では腰を冷やさないようにする(ブランケットやカイロを活用)

• 入浴して血行を良くする(シャワーより湯船に浸かる)

④ 適度な運動をする

• ウォーキングやストレッチで血流を促進
• 同じ姿勢を続ける場合は、1時間に1回は軽く体を動かす

⑤ ストレス管理
• ストレスが筋肉の緊張を引き起こすため、リラックスできる時間を作る

• 深呼吸や瞑想などのリラックス法を活用する

4. ギックリ腰になってしまったら?

もしギックリ腰になってしまった場合は、無理をせず適切な対応をすることが重要です。

① 安静にする(ただし長時間はNG)

• 発症直後は無理に動かず、痛みが落ち着くまで安静にする

• ただし、長期間寝たきりになると回復が遅れるため、痛みが落ち着いたら少しずつ動かす

② 冷やす or 温める

• 発症直後(炎症がある時): 氷や冷却パックで冷やして炎症を抑える(20分程度)

• 痛みが落ち着いた後(2~3日後): 温めて血行を良くし、回復を促す(温湿布や入浴)

③ 痛みが強い場合は専門医を受診

• 動けないほどの痛みが続く場合、ヘルニアなどの疾患が関与している可能性もあるため、専門医を受診する。

5. まとめ

ギックリ腰は突発的に起こるものですが、姿勢の改善、筋力の強化、冷えの対策などを意識することで予防できます。
日常生活でのちょっとした意識が、腰痛を防ぐ大きな鍵となります。

当院では、国家資格(柔道整復師、看護師)を持つ専門家が、患者様のお身体の状態に合わせた適切な施術を提供させていただきます。
ぜひ、一度お気軽にご相談ください。

皆さまの健康をサポートするため、心を込めて施術いたします。